税務調査で判明する脱税の手口!時効まで判明しないのは無理
脱税の手口は様々ありますが、バレますので絶対にやってはいけません。
代表的な手口を書いてみますが、当てはまるものがあったら即刻やめましょう!
税務調査で発覚すると重い加算税がかかります。 脱税は犯罪です。
脱税とは
脱税は節税とは違いますよ! 節税は税法の範囲で合法的に行われるものですが、脱税は税法を違反して行われるものです。故意に税金を逃れる行為です。
脱税は違法なのです。
脱税をすると当然ながら厳しい罰則があります。 割に合わない行為ですし、そもそも違法なので絶対にやってはいけません。
脱税はでっち上げや隠すこと
仮に社長のプライベートのゴルフ代を経費にしていたらどうでしょう。 家族の食事代が経費になっていたら? これらは脱税ではありません。
ただ単純に経費になるかどうかの認識が間違えているだけです。 ゴルフや食事が事実であるなら脱税とはなりません。(経費になりませんよ)
本当はゴルフに行ってないのに行ったことにする。
本当は食事をしていないのにしたことにする。
このような実際はやっていないものをでっち上げるような行為が脱税となります!
隠すことも脱税となります。
収入があるのに故意に隠したら脱税です。 単純な計算間違いや会計処理の間違いは脱税ではありません。(修正申告は必要)
ありもしないことを捏造したり隠したりすることを脱税と言います。
参考→ 税務調査の流れや聞かれたこと
脱税の手口・方法は大きく3つ
」
脱税は税金を違法に免れるものですが、その手口は大きく分けて3つあります。
- 売上を少なくする
- 経費を多くする
- 在庫をごまかす
大きくこの3つしかありません。 税金を減らすには利益を減らせばいいのですから自然とこの3つになります。
売上を抜く、経費を増やす、在庫この3つだけですがそれぞれ手の込んだことをするのです。
売上を抜く脱税
「実は売上を少し抜いています」とよく聞くのですが、本当にダメです。 税務署は売上の除外は非常に厳しい対応をします。 発覚した場合は言い訳もできませんよ!
重い加算税がかかります。
- 特定のお客さんの売上だけ抜く
- 毎日3,000円ずつ抜く
- 特定の曜日だけ抜く
- 現金で回収してポケットに入れる
などなど。
他にもたくさんありますがわかります。
税務調査では売上は必ず厳しくチェックされますので、まずわかりますよ。 本当にたまたま1件抜けちゃうことはよくあります。その場合は抜けた分を修正すればいいだけです。
特に現金は注意です! 現金で売上を回収したらゴマかそうと言う気持ちが出てしまうんですね。
税務署も現金は隠すことを重々承知です。
逆に現金回収はキッチリとやっておくことで印象を良くすることもあります。 毎日3,000円抜く、なんて小さいと思われますが毎日なので年間にしたら結構な金額です。
明らかに故意に抜いているものは罰則が重いです。
経費を水増し
経費を増やす脱税もあります。
- 白紙領収書をもらう
- 領収書を書き換える
- 人件費の水増し
- 架空仕入れ・架空人件費
などなど。
領収書の偽造など
白紙の領収書をもらって自分で書いてしまう、数字を書き換える、0を付け足すなど。
くどいですが、バレますよ。税務署はこのような手口は熟知しています。 「3」を「8」にするとか。 すぐわかりますのでやめましょう。
架空のもの
架空の仕入れや外注費も良くありますね。
実際は仕入れていないのに仕入れたことにする。頼んでもいないのに外注費を使ったことにする。 これらはつじつまが合わなくなってすぐに発覚しますよ。
100個仕入れ20個売ったら在庫は80個です。 これが仕入れを水増しするとつじつまが合わなくなってくるのです。
架空人件費も良くあります。 本来は働いてもいない在籍してもいない架空の人間に給料を払ったことにして経費にする。 手が込んでいると所得税を天引きし社会保険まで加入しているケースもあります。 さすがにここまでやるのは少ないですけどね。
在庫のごまかし
在庫は粉飾決算にも使われる代表的なものです。 在庫が増えれば利益も増える、在庫が減れば利益も減る。
税金を減らしたかったら在庫を減らせばいいんです。 本来は100個あるところを50個にしてしまう。
在庫の調整は誰もが知っていることで当然ながら税務署も熟知しています。 税務調査では在庫も必ずチェックされます。
脱税はバレる!
脱税はバレます。
失礼ながら税務の素人である皆さんが考えた脱税方法なんて税務署は重々承知しています。
本当に税金を減らしたいと考える方は税法を勉強して効果的な節税をしています!
決算や確定申告間際になって慌てて税金を減らそうなんてことはしません。
慌ててやった脱税なんて税務署はお見通しです。
何件もの税務調査を経験して情報共有しているだろう税務署を欺くことは容易ではありませんよ。 まず無理です。
脱税が起こりやすいケース
脱税がしやすいのは、現金商売・不特定多数を相手にしている・領収書が入らない です。
銀行を通すと後が残りますので脱税はできません。 特定の相手先だけに商売しているなら相手先を調べればすぐ脱税はバレる。
領収書を発行したら売上があったことはわかる。
この3つに当てはまる場合は税務署もチェックしています。
後につけが回る
粉飾決算もそうなのですが、脱税なども後につけが回ります。 今は良くても発覚したときに大変なことになります。
数年分の本来納めるべき税金、延滞税、罰金などがかかってきますので、、、とても一括では払えないくらいの金額になることもありえます。
今は良くても後につけが回ります。
知人がバレないのはたまたま
知人がこの方法でやってバレなかった、とよく聞きます。
バレないのはたまたまです。
知人がバレなくてもあなたはバレますよ。 自分も大丈夫だろうと思ってはいけません。 バレていないのは税務調査が来ていないだけかもしれません。
脱税がバレるのは基本的に税務調査が来たときです。 今はバレていないだけで税務調査が来たら多額の追徴税額が発生するかも。
脱税が発覚する3つの方法
脱税が発覚するには3つの方法があります。
- 税務調査で発覚
- 資産状況からバレる
- 密告される
この3つです。
税務調査で発覚
今まで説明してきました通り税務調査に来て発覚します。 おそらく一番多いでしょう。
実際に請求書や領収書、帳簿などを細かく見られるわけですから発覚して当然。 ただ、税務調査は脱税を見つけるために来るものではありません。
初めから情報を掴んでいることは稀です。 「脱税の証拠があるから税務調査に来る」わけではないのです。
車などの資産からバレる
税務調査に比べたら少ないでしょうが資産状況から発覚することも。
税務署はその人がどれくらいの収入があるのか把握しています。 ほとんど収入がない人が高級車を乗り回していたり、不動産を持っていたら怪しいですよね。
親から贈与されたとかちゃんとした理由があればいいです。 税務署は銀行を調べることもできるので、収入が少ないのに残高が多い場合も把握されてしまいます。
参考→ 税務署が所得を把握する手段
密告される
実は国税庁のサイトにも密告コーナーがあります。 あの人が脱税をしている、という情報提供できるようになっているのです。 信憑性があるものについては実際に調査するようです。
その他、税務署に文書などで密告するケースも。
脱税の時効は?
脱税にも時効があり、7年となっています。
です が、途中で税務署から督促状などが来たらそこでリセットされてしまいます。 これは税金に限りませんよね。 税金の時効はまず期待しない方がいいです。
まとめ
脱税は絶対にダメです!
犯罪ですし絶対にバレます。 今バレていないのはたまたまですよ! 平成29年より加算税制度が改正されてより負担が重くなりました。
参考→ 過少申告・無申告・重加算税が改正!税務署が来る前に修正申告するべき
もし、今脱税になってしまうようなことをやっているなら即刻やめましょう!
こちらの記事もおススメです!
税理士 内田敦 【個人事業主の税務調査専門】
最新記事 by 税理士 内田敦 【個人事業主の税務調査専門】 (全て見る)
- 個人事業者は単純に利益が少なすぎると税務調査が行われやすい - 2024年10月4日
- 【個人の税務調査の実例】現金売上の領収書束を何枚か破り捨てていた - 2024年9月18日
- 【個人の税務調査の実例】提出のときに何も言われないから適当に確定申告していた - 2024年8月21日