税務調査では「無知だったから」は通用しない。無知でも売上の集計を大きく間違えることはない
税務調査でよく「無知でした」と聞きます。 「無知だったから」は税務署は考慮してくれません。
税金の計算がわからなくても売上などの集計を大きく間違えることはありません。
売上の集計などはキッチリやっておきましょう!
「無知」は税務調査では通用しない
(この記事について簡単にお話しいたしました。) 記事は動画の下に続きます。
厳しい言い方ですが、税務調査では「無知」でも「故意」でも関係ありません。
間違っているなら正しい金額に修正して正しい税金を払う必要があります。
「無知だった」「知らなかった」は通用しません。
知らなかったのなら仕方ないですね、とはならないのです。 どんな理由であっても間違えているなら正しい金額の税金を払うように言われます。
無知でも売上を間違えることはない
税務調査では売上が間違えていることがあります。 単純な計算間違いもあれば意図的に減らしてしまっていることもあります。 いずれにしても上述したように正しい金額に修正が必要となります。
単純な計算間違いや小さなミスなら大したことではありませんが、問題となるのは売上が大きく違うケース。
本来は売上が1,500万円くらいあるのに900万円くらいで申告していることもあります。
違っている理由として聞くのは「無知でした」という言葉。 大変厳しいのですが売上金額が違う理由として「無知」は通用しません。
税金の仕組みや計算方法を知らなかったとしても1,500万円の売上を900万円に間違えることはないですよね。
1年だけであれば何か勘違いの可能性もありますが毎年違うとなるとおかしいです。 売上は真っ先に必ず調査されますので間違いを見逃されることはありません。
(間違えがあった場合の動画)
税務署は「知らなかったとしてもこんなに金額が違うことはありえないですよね」と言ってきます。
ただ集計すればいいだけだから税金の知識がなくても間違えることはないと考えているのです。
売上が大きく違う理由として「無知」は通用しません。
参考→ 故意に売上を抜いたことが発覚した場合の罰則。重加算税と調査期間が7年になる
単純な間違いはありえる
無知で売上げを間違えることはない、と書きましたが単純な間違いはありえます。
例えば相殺があるときです。
売上が100万円で経費20万円が相殺されて80万円が入金されたケース。 この場合に80万円を売上としてしまうことはあります。 この場合は単純な勘違いなのでそれほど大きな問題とはなりません。
(正しくは100万円が売上げです。)
利益が変わらないので税務署側も次から気を付けてください、と言って終わりです。 (消費税が絡んでくると話は別です)
その他に外注費を差し引いている場合。 100万円のうち20万円は外注費で支払うから80万円を売上としていることがありますが正しくは100万円が売上となります。 これも単純な勘違いです。
このような単純な勘違いはありえますが毎年集計誤りがあるのはおかしいのです。
集計はキッチリやっておく
税金の計算方法がわからないのは仕方ありません。 複雑ですし間違えていたとしても「無知だったから」とも言えます。
ただ、売上や経費の金額を集計間違いするのは「無知だったから」は通用しません。
故意だと思われかねない
たまたま一年だけ間違えた、一か所だけ間違えたなら単純な間違いといえますが毎年大きく違うのは間違いではなく何かしら意図があった(脱税など)と判断されかねません。
恐いのは本当に間違いだったとしても、毎年大きな金額が違うと故意だと判断されかねないことです。
例え税金の知識がなかったとしても集計は間違えないようにキッチリとやっておきましょう! 間違えないために何回か確認をする、帳簿を作ることが大切です。
まとめ
大切なのは誤魔化そうとしないことです。
税金は複雑なので間違えるのは仕方ないですし知らずに間違えることもあります。 ただ知識がなかったとしても間違えるはずがないものはキッチリとやっておきましょう!
私もご相談をお受けしております。
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