「税務調査 逃げ切った」は本当?早く終わることはあっても逃げ切るのは無理
税務調査は逃げ切ることができるか?と質問を受けることがあります。
早く終わることはあっても逃げるのは無理です。
しっかりと対応することが大切です。
税務調査から逃げるのは無理
(この記事について簡単にお話ししました。) 記事は動画の下に続きます。
たまに「税務調査から逃げることができるか」と質問されることがあります。
誰もが税務調査は受けたくありませんからできるなら受けたくないと思うのは当然でしょう。
ただ、逃げ切ることはできません。
税務調査は強制捜査ではなく任意とされています。
任意であるため
- 受けなければいい
- 受ける必要がない
- 拒否できると
などと思われていることもありますが、そんなことはありません。
強制捜査のように勝手に資料をみたり持ち帰ったりするようなことはありませんが、税務調査は基本的には受ける必要があります。
税務調査の目的の一つに公正な課税がありますので、逃げた方が得ということはさせてもらえません。
税務調査の連絡があったら基本的には受ける必要があることを理解しておきましょう。
「任意」は受けなくてもいいわけではない
税務調査は任意ですが、任意というのは受けなくもいいというわけではありません。
税務署の職員が帳簿や資料を確認するときに納税者の同意が必要だという意味です。
税務調査を受けるかどうかを任意で決められる、というわけではありません。
任意であれば資料を確認するのをずっと拒否していればいいかというとそういうわけでもありません。
逃げ続けたら税務署に税額を決められる
税務署から連絡が来ても無視し、自宅や事務所に税務署の職員が訪ねてきても対応しない。
ずっと逃げ続けているとそのままうやむやになる・・・なんてことはありません。
ずっと連絡が取れないでいると反面調査などをされることとなります。 銀行口座を調べたり、取引先に反面調査に入り周りから調べられることとなります。
反面調査はすべての取引先に入られると思っておいた方が良いでしょう。
参考→ 反面調査をされるのはどんなとき?
税務署は「更正」をして「あなたの税金はいくらです」と決めることができます。 こちらが何も対応しなかったとしても税務署側で税額を決められてしまうのです。
税務調査に対応せず、申告書にハンコを押さなければ大丈夫と考えている人もいるようですが、そんなことはありません。
何もしないでいると税務署側に税額を決められることとなります。 逃げ続けるのは無理ですし、いいことは何もありませんからしっかりと対応すべきです。
参考 → 7年間・重加算税と言われた場合の対応
時効はある
税務調査にも時効があって原則5年です。
脱税などがあったりすると7年になりますが、それ以上は遡って調査することはできません。
仮に10年前に脱税していましたと伝えても10年前については調査することができません。
この場合だとある意味では10年経っていたので逃げ切ったと言えなくもありません。
ただ、当然ながら脱税はダメですし誤りに気づいたら気づいた時点で修正申告をすべきです。
時効を過ぎれば、、、と考えるのはやめましょう。
時効が過ぎる前に税務調査があった場合は厳しい結果となってしまいます。 稀に「知人は大丈夫だった」という話も聞かれますが、それはたまたまです。
絶対大丈夫というわけではないですし本当にその知人が大丈夫だったのかもわかりません。
しっかりと対応する
税務調査から逃げ切ることは出来ませんので、しっかりと対応するしかありません。
仮に脱税行為等をしてしまっているならば修正申告をし、今後はキッチリと申告をしていくようにすべきです。
税務調査はあくまで税金についての調査ですから、しっかりと対応し反省すべきものは反省していれば逮捕されるようなことはありません。
加算税等の負担はありますが、前科がつくようなことにななりません。
税務調査にはしっかりと対応しましょう!
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