個人事業主の税務調査では確定申告書を作成した人に話を聞かれることもある
税務調査は納税者本人からの聞き取りをメインに進められます。
聞き取りがメインとなりますから時間を取って調査官と会う必要があります。
ただ納税者本人だけでなく確定申告書を作成した人も話を聞かれることがあります。
(この記事の内容について簡単にお話ししました。 )
税務調査は聞き取りをメインに
税務調査は税務署が勝手に進めるわけではありません。
基本的には聞き取りをメインに進められることとなります。
税務署から聞かれたことに回答する形で進められることとなります。
もちろん請求書や領収書などの資料をチェックすることも税務調査では重要なことですが、聞き取りも重視されます。
聞き取りは本人が対応するのは当然ですが、本人だけではないときもあります。
誰が確定申告書を作成したか
税務調査では誰が確定申告書を作成したのか、どうやって作成したのかも問われます。
本人が自分で作成したのであればいいのですが、もし他人が作成していたとなると誰が作成したのかを聞かれます。
場合によっては作成した本人と話がしたいと言われることもあります。
確定申告書は原則として本人が作成します。
配偶者や親などが作成
本人が作成することができない場合などは税理士が本人に代わって作成することもできますが、それ以外の人が作成することはできません。
他人の確定申告書を作成できるのは税理士だけです。 ですが、個人事業者の場合は配偶者や親が作成していることも多いです。
一人親方などですと奥さんが作成している、親が作成しているケースもよくあります。
先ほど書いたように本来は他人の申告書を作成できるのは税理士だけです。
ですが、個人事業者の場合は配偶者などが作成していることが多いのです。
税務署は特に突っ込んで指摘するようなことはありません。 税務署が知りたいのは誰が・どうやって作成したかなのです。
売上げや経費をどうやって集計したのか
税務調査で重要なのは売上げや経費の金額が合っているかどうかです。
合っているかどうかを調べるためにどうやって集計したのか、何を見て計算したのかを確認したいのですね。
これらを納税者本人がしっかりと答えられればいいのですが、しっかりと理解されているケースは少ないです。
確定申告書の作成はすべて妻に任せているからまったく内容はわからない、といったケースが多いのです。
税務調査の連絡があるまで確定申告書を見たことがないという人もいたくらいです。
責任は本人に
確定申告書の作成を奥さんに任せていても間違いがあったら本人が責任をとらなければいけません。
確定申告書に誤りがあり追加の納税が発生したら支払うべきなのは本人です。
本人が責任をとらなければいけないのです。
責任は本人がとる必要があるわけですから確定申告書の内容はちゃんと確認しておいた方が良いでしょう。
「自分は知らない」というのは通らないのです。
実際にあったのは奥さまに確定申告書の作成を丸投げしていたことがあります。
このケースでは奥さまが税金の負担を減らすために売上げを少なく申告していました。
納税者本人は奥さまがちゃんと確定申告書を作成してくれていると思っていたのですが、税務調査が行われたことで初めて過少申告していることを知りました。
このケースでは本人は知らなかったとはいえ、奥さまからの聞き取りで意図的な過少申告であったことが判明して重加算税となりました。
当然ながら支払う義務があるのは納税者本人です。
本人が責任を取らなければいけませんから確定申告書の内容は確認しておきましょう。
奥さまや親などが確定申告書を作成している場合には作成した人にも聞きとりが行われることがあります。
しっかりと準備しておきましょう! 税務調査でお困りの際は下記よりご相談ください。
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税理士 内田敦 【個人事業主の税務調査専門】
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